森口華弘(1909~2008)

重要無形文化財「友禅」の保持者です。
小学校卒業後、奉公中に描いた絵がきっかけで友禅作家の中川華邨の門下となります。
当時森口華弘は16歳でしたが日々精励し、疋田芳沼に就いて日本画も学びました。
作品は色数を抑えながら細やかな濃淡を表現することにより、格調高い世界を醸し、高く評価されています。
また技法的には漆芸の蒔絵にヒントを得た、蒔糊(まきのり)技法による友禅で注目を集めました。細かく砕いた薄い板状の糊を生地に蒔いて色を染めることで、水洗いすると蒔き糊の部分には色が染まらず細かい点模様として残ります。
これを繰り返すことで不規則な点模様を染め抜き、微妙な友禅模様の色の重なりが表れます。
蒔糊技法自体は昔からあったものですが、部分的にしか使われておらず、森口華弘がひとつの独特な表現方法として、着物全体に使ったことによって確立されました。
日本伝統工芸展などにも出品し、1967年に重要無形文化財「友禅」の保持者に認定され、1970年より後継者の育成や指導に力を注ぎました。

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