山田栄一(1900~1956)

重要無形文化財「友禅楊子糊」の保持者です。
14歳で三越京都支店の染工場に友禅染の下絵や彩色の見習いとして入社し、伝統的な友禅技法を習得しました。
その後三越を退社し、1919年吉川与三郎(竹翁)に師事し、友禅楊子糊を伝授されます。
楊子糊は楊子のような箆(へら)の先に糯糊をつけて、伸ばしながら糊を置く技法です。
明治中頃までは楊子糊がよく用いられていましたが、口金付きの糊筒が使われるようになり、次第に廃れていきました。腰の強い糯糊の特質を生かした楊子糊は抑揚のある柔和な線を引くことが可能だといわれています。
山田栄一は楊子糊の研究を重ね、友禅染に活かす工夫を続けて、1955年に重要無形文化財「友禅楊子糊」の保持者に認定されました。
一度は途絶えた技法を独力で復興させた優秀な技術者でしたが、重要無形文化財保持者に認定された翌年に逝去されました。
その後山田栄一の息子、山田忠夫が永年の苦労を経て技法を確立し、楊子糊だけが持つしなやかで伸びのある友禅染が復活しました。
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