
オパールの帯留お買取り致しました
今回お買取りさせて頂いた帯留には、美しいオパールが付いています。
オパールは鉱物の一種で、古代インドのサンスクリット語で宝石を意味する「ウパラ」から派生し、「色の変化を見る」という意味のギリシャ語「オパリオス」という名前になり、そこから派生したラテン語「オパルス」がオパールの名前の語源となっています。
オパールが初めて登場したのは古代ローマ時代と言われ、石の中に虹を閉じ込めたような輝きを放っていた事から「希望の石」や幸せを招く「天使の石」とされ多くの人々に愛されダイヤモンド以上に珍重されました。
またある話では、紀元前1世紀頃、元老院の議員であったノニウスが10㎝のオパールが付いた指輪を持っていたそうです。
それを見て気に入ったクレオパトラの最後の夫であるローマ将軍のマルクス・アントニウスが「クレオパトラに贈りたいから譲ってくれ」と何度も頼みますがノニウスに拒絶されます。
これに怒ったマルクス・アントニウスはノニウスを村から追放させると脅しますが、これにもノニウスは動じず、結局ノニウスは指輪を持ち村から出ていきました。
この話は古代ローマで博物学者をしていたプリニウスという人物が古代ローマ時代の歴史やローマ芸術についての資料として書いた「博物誌」という著書に載っています。
プリニウス自身も「このオパールは他の宝石にある性質を全て併せ持ち、それらはどの宝石よりも優れている」と著書の中で記している事から当時のオパールがどれ程希少だったのかわかります。
オパールの種類
オパールには、大きく分けて2つの種類がございます。
●プレシャスオパール
プレシャスオパールは、多色の色彩が石の中で煌めき虹のような輝きを放つお品物で、皆さんが想像するオパールというとこちらのお品物となります。
また、輝きがはっきりと出ている物の方が宝石としての価値が高くなります。
●コモンオパール
コモンオパールは、プレシャスオパールとは異なり石の中に輝きがありません。
オパールは上記でもお話ししたように輝きがはっきりしている方が価値は高いのであまり宝石としては用いられませんが、柔らかい色彩が特徴でプレシャスオパールよりも安く購入できる事から人気が上がっています。
色の種類
オパールには、オパールの王様と言われている「ブラックオパール」や、石の中で火が燃えているような「ファイヤーオパール」や透明感のある「ウォーターオパール」、コモンオパールの種類で「ピンクオパール」などがございます。
その中でも、今回お買取りした帯留のオパールはプレシャスオパールの種類で「ホワイトオパール」というお品物です。
柔らかい色彩の中に煌びやかな色が入っている事により上品さを感じさせるお品物となっております。
また、オパールの独特な輝きが内面の才能を引き出したり、幸運を呼び込むとされておりプレゼントにも最適な宝石です。
帯留のTPO
普段ネックレスやピアスを付けるのと同じで、着物でもオシャレを楽しめるようにと可愛らしい帯留や帯締が販売され、今では多くの人が身に付けています。
しかし、帯留がファッションの一部として付けられるようになったのは明治時代の半ばあたりからで、それ以前の帯留はオシャレとしてではなく帯紐が落ちてこないように付けていた金具を帯留と呼んでいました。
明治時代半ば以前の日本では、オシャレな染めや織りが施された着物が美しいので、着物に宝石を付けるなんてとんでもないとされ、「着物は宝石要らず」と言われていました。
しかし、明治時代半ば以降になると西洋の文化が少しずつ日本に浸透してきた事で、上流社会のパーティなどでは西洋アクセサリーに負けないように宝石の帯留を付けるようになります。
それ以降オシャレ感覚で帯留を身に着けるようになりますが、全ての行事で帯留を付ける事は出来ませんので、事前に確認しておきましょう。
●まずお茶会での帯留の着用は禁止です。
何故かと言うと、お茶会は侘び寂びを重んじお茶室自体が観賞の対象となっています。
掛軸や花器、草花、お茶碗、茶釜などを季節によって選んでいるので「お茶道具より美しい物はない」と考えている方も多いからです。
また、お茶碗は1つ何百万というお品物もありそれに傷を付けてしまうと大変な事になってしまいますので、帯留、時計、指輪などの装飾品はお茶会で付けてはいけません。
●礼装での帯留の着用は禁止です。
しかし、これは必ずしもダメという訳ではありません。
どうしても付けたいのであれば、五大宝石や七大宝石の帯留であれば大丈夫ですが、選ぶ際にはデザインなどシンプルな物にすると尚いいと思います。
しかし、結婚式のゲストで呼ばれた時は帯留を付けても大丈夫ですが、親族の結婚式で礼服を着る際は避けた方がいいでしょう。
帯留の買取について
いわの美術では、今回お買取りしたオパール以外でも翡翠や珊瑚、真珠、ダイヤモンドなどの帯留もお買取りしております。
帯留は、季節や行事によって新しい物を購入するのでいつのまにか数が増えているという事がございます。
増えすぎてしまったけど、捨てるには勿体ないとお考えの方がいらっしゃいましたら、是非いわの美術までご相談ください。
また、帯留と一緒に着物や帯、帯締もお買取りしておりますので、お母様やご自身で着なくなった着物や帯がございましたらお買取り致します。
いわの美術では、着物以外にもお茶道具、掛軸、絵画、西洋美術、仏像、洋食器、お酒など様々なお品物をお買取りしております。
処分にお困りのお品物がございましたら、電話、メール、LINEにてお問い合わせを受け付けております。