藤布お買取りします

藤布というのは藤の皮の繊維を取った糸で織られた布で、木綿が伝わる前は麻や栲（たえ）などとともに使われていたそうです。
古事記にも藤布にまつわる話があるほど、古くから使用されていた織物ですが、木綿の普及に伴い衰退していき、昭和に入る頃には藤布は滅びたと思われていました。
しかし昭和37年の民俗資料調査により藤布が発見され、現在も極一部の地域では生産が行われています。

生成りの素材でしなやかな糸味は使い込むほどに艶を増し、堅牢な藤布は水をはじく性質があるため暑い夏の季節に適した織物です。
藤は日本各地に広く自生していたため、昔から衣服によく利用されていましたが、藤の皮の繊維を取り出して平織りにする、という工程は簡単なことではなく、織り手も少なくなっているのが現状です。

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