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中村勝馬の作品買取ります

2015.5.20

中村勝馬の作品買取ります

いわの美術では大正から昭和にかけて活躍し、友禅の技術で人間国宝にも選ばれた中村勝馬の作品をお買取り致します。
中村勝馬は、1894年に北海道の函館で生まれ、岩手県に引っ越しますが父親の死により中学校を中退し、東京へ上京し、川端画学校へ入学します。
上京してから杉浦非水の作風に心奪われた中村勝馬は、川端画学校を中退し、杉浦非水の元を訪ね、増山隆方を紹介されました。
増山隆方は三越専属の作家として活動しており、中村勝馬は増山隆方の弟子として衣裳の図案や、友禅技法などを学び、1913年には三越呉服店懸賞裾模様図案にポプラと渡り鳥を応募して3等賞に入賞しました。
1921年に結婚し、のちに染色家となった息子、中村光哉が生まれたのをキッカケに、愛知県に移住し、独立、名古屋松坂屋の専属として衣裳の製作をします。
1926年には山田貢が中村勝馬の弟子として技術を学び、その後中村勝馬と同じく友禅の人間国宝として選ばれたのは有名な話です。
その後、三越の専属となった中村勝馬は染色逸品会に出品する為に、様々な作品を製作し、工芸技術保存資格者の認定を受け、戦後には日本工芸会の設立に力を注ぎました。
64歳で友禅の技術が認められ人間国宝に選ばれた中村勝馬は、様々な賞を受賞し、若手の育成なども行い、染色工芸の世界に貢献しました。
中村勝馬の作品の特徴は、伝統的な友禅技術を基本として、新しい感覚で創案された簡明で動きのある模様をデザインし、そこに品格のある色彩を加えることによって、優雅な作風となりました。
また、左右非対称のデザイン、生地に直接彩色し蒸して染める無線伏せや、生地を叩き防染糊(叩き糊)を施す叩き染めなどの新しい技法を続々取り入れる事で近代的な作品なども作りあげたと言われています。
代表作には、友禅雲文黒留袖や友禅かがり文訪問着などの作品を製作し、東京友禅のおしゃれなデザインを黒留袖や訪問着などに施し、染色技法に新しい風を吹き込んだと言われています。
いわの美術では、友禅の世界で一般的ではなかった署名や落款を実施した事でも知られている中村勝馬の作品をお買取り致します。

 

中村勝馬の作品買取りについて

中村勝馬は友禅の技術を元にとても近代的な作品を多く製作されていました。
黒留袖を作り、繊細に描かれている模様にも定評があります。
友禅は日本で最も代表的な染色技法で、友禅の名前は京都で扇絵師をしていた宮崎友禅斎が考案した事により名前がつきました。
友禅は様々な種類がありますが、その中でも産地により別れている友禅が3種類あり、京友禅、加賀友禅、東京友禅です。
中村勝馬はその中でも東京友禅を製作していて、落ち着いた色合いに、おしゃれなデザインが特徴とされています。
中村勝馬の息子、中村光哉も染色家として活動していて、製作の基礎となったデザインは三浦半島などの海や港などをスケッチしたと言われていました。

また、中村勝馬の弟子で同じく友禅で人間国宝に選ばれた山田貢は、友禅染の中でも糸目友禅という技法を使い作品を製作していました。
糸目友禅とは柄の輪郭の白い部分を糸目糊で描いていく技法で、この線を均一に描くには長い修行期間が必要と言われています。
いわの美術では染色工芸の世界に新しい風を吹き込んだ中村勝馬の作品をお買取り致します。
また、息子の中村光哉や中村勝馬の弟子で人間国宝の山田貢の作品などもお買取り致しますので、箪笥にしまったままのお品物などございましたら是非一度いわの美術までお問い合わせください。

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