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織りの種類

2015.8.12

織りの種類


今回は、着物や帯の織りの種類についてふれてみたいと思います。 白生地に後から色柄を染めた染めの着物に対して、織りの着物とは、糸を染色してから織り上げて生地にしたもので、紬・御召・木綿などがあります。

着物の種類の中でも、一番カジュアルになるのが織りの着物といわれ、ショッピングや旅行、友人との軽いお食事に織りの着物というのが一般的です。


織りの着物といえば、紬ですが、ここでは代表的な紬をいくつか挙げてみます。

大島紬…鹿児島県を代表する伝統的工芸品です。大島紬は奄美大島で始まり、その後、鹿児島市周辺に技法が伝わったため、「本場奄美大島紬」と「本場大島紬」の2種類に分けられます。

泥大島、藍大島、白大島などがあり、美しいツヤ感があり、しなやかで軽く、繊細な絣模様が特徴的です。


結城紬…茨城県結城市を中心に作られている織物で、重要無形文化財の「本場結城紬」とそうでないものに分けられます。

重要無形文化財の指定のない結城紬は、「高機」で織られたもので、値頃感があります。単位は「亀甲」と呼ばれる亀の甲に似た文様で、反物の横幅一列に亀甲がどれだけ入っているかで表され、数が多いほど精巧とされます。


牛首紬…石川県白峰村の紬で、玉まゆから作られる「玉糸」で織り上げられ、特有の節と独特の光沢感、そして耐久性に優れています。


塩沢紬…真綿を使用しているために光沢が少なく、表面に小さな節がありそれが独特の風合いを出しています。シャリ感あふれる肌触りが特徴の新潟県越後地方の紬です。


黄八丈…八丈島に自生する草根木皮の汁を染料として、黄色や樺色、黒に生糸を染め、手織りでつくられたものです。美しい色合いと丈夫さ、着心地のよさが魅了です。



群上紬…草木染めを何度も繰り返し行うことによる、深い自然な色合いとツヤが特徴の岐阜県の紬です。格子や縞などの幾何学模様が多く、微妙なグラデーションが魅力です。


久留米絣…織る前に柄を染め分ける織絣に分類され、伊予絣、備後絣とともに日本三大絣のひとつです。

丈夫で長持ちし、着るほどに心地よくなる綿織物です。


また、着物にはない帯独特の織りもいくつかあります。

16世紀に西陣で織り始められたものも含め、豪華絢爛な色模様を織り出した絹織物の「唐織」や、手の爪をギザギザに切って横糸を詰めで織り込むという技法の「綴織」、経糸の密度が高く、帯を締めたら緩まないのが特徴の「博多織」などがあります。


日本の北から南は沖縄まで、着物や帯の織りの種類は様々ですが、気候や気温、自然の恵みや風土を活かし、その土地ならではの技術で、日本の大切な文化として生き続けています。

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