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着物の左前について

2015.11.6

着物の左前について


着物初心者さんにとって、お着物をお召しになる時に迷ってしまうことのひとつとして、着物の前合せ~左前?右前?といったことがあげられるのではないでしょうか。


結婚式などの晴れの席で、お着物を着用する際は、着物初心者さんは美容室などで着付けをしてもらうのが一般的ですが、お祭りや花火大会、旅先の旅館などで、自分で浴衣を着る場合には、思わず「あれ?」と前合せに迷ってしまうこともありますよね。 

昔から着物の「左前」は、“死に装束”といって縁起が悪いということは知っていても、実際に自分で着物の前合せをするとなると、わからなくなってしまうものです。



着物の左前~左前・右前の間違わない覚え方


では、着物や浴衣の前合せ・襟合わせはどうやって覚えるとよいでしょう?

左前でなく、右前とするのが正解ですが、自分からみて右が前なのか、第三者からみて右前なのか、迷ってしまいます。

これは、自分にとって右から合わせるのが「右前」です。

着物では、時間的に先に行うことを「前」と表すため、右の襟を先に合わせるのは「右前」になります。

逆が左前となり、この左前は、着物においては「死人前」「死人合わせ」と称し、縁起が悪いとして通常の場では強く忌まれます。


以前、モデルの紗栄子が子どもの七五三のお祝いの際に着用した着物姿の写真をブログにアップしたところ、それが左前になっていたということで、「これは死に装束だ」と、ブログが炎上したということもありました。


何故、着物を左前でなく、右前に着るようになったのかというと、これには諸説あるようですが、歴史的には、奈良時代の法令「衣服令」に「初令天下百姓右襟」という一文がその起源であるとされています。

つまり、「庶民は右前に着用」と記されており、これ以降、着物を右前に着ることが定着したものと考えられているそうです。


着物の左前~左前か右前かわからなくなってしまったら~



洋服の場合は、前合わせは男女で左右が違いますが、着物の場合は、浴衣でも男女とも右前に着ます。

わからなくなったら、上着などの洋服のボタンの付いている側がどちらについているかみてみましょう。


男性の場合は、洋服と同じ右前で、女性の場合は、洋服と同じであると左前になってしまうので、洋服とは逆と覚えておきましょう。

または、右利きの人が多いので、右手を使って懐に手を差し入れやすくしてあるというように覚えるのもよいかもしれません。

茶道でも、着物の襟元に挟んだ懐紙を取るときに、右前ですと取りやすいとイメージするのもよいでしょう。


人に左前か右前かチェックしてもらう時には、着物を着ている人ではなく、相手からみて英小文字の「y」のように見えていると、正解の右前です。

覚え方は色々ですが、着る方の右になる着物の身頃から、襟を合わせていくと右前になります。 いざという時に迷わないよう、着物の左前・右前を覚えておくと安心ですね。

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