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着物の季節

2016.2.3

着物の季節


季節を先取りするのがお洒落というのは、洋服でも着物でも変わりありませんが、着物も洋服と同じように、季節に合ったものをあわせ、また柄などは季節を先取りしたものを選ぶのも粋といわれます。


着物は大きくわけて「袷(あわせ)」「単衣(ひとえ)」「薄物(うすもの)」があります。 

胴裏と八掛けのついた裏地のある和服。裏を外して仕立て直せば、単衣にもなる。

単衣

透けない素材で、裏をつけずに仕立てた和服。裏を付ければ袷にもなる。

薄物

薄くて透けた(シースルー)素材の和服。紗・麻(上布)などがある。


一般的に袷は、10月1日から5月末日まで、単衣は6月と9月、薄物は7月と8月の猛夏用と大きく分けられますが、必ずしもそうでなくてはいけないということではなく、あらたまったシーンではマナーとしてしきたりを尊重しつつ、カジュアルな場では気温や体調に応じて替えても構いません。


例えば、5月の下旬のあまりに暑い日は、袷を脱いで単衣にしたくなりますが、そんな時は少し厚めの紬などの単衣を着ても構わないそうです。

6月末頃に、薄物に早めに替えたいというような場合は、シースルー感の高い紗より、絽の方がよいといわれます。平織と捩り織が併用される絽は、紗より透け感が少なくなっています。


夏は、染めなら絽や紗の生地、織りなら麻(上布)、紬など透けるように織った生地の着物を用います。また、カジュアルなシーンでは浴衣で涼しさを演出してもよいですね。


昔の人は、9月に入るとすぐに薄物から単衣に切り替えたそうですが、近年は残暑も厳しいので、いつまでも薄物を着ていたい気分ですが、薄物は遅くとも9月10日位までにしておいたほうがよいでしょう。


年中着ることのできる着物は、木綿素材のものです。

木綿の着物は日本各地でつくられており、厚みも様々です。裏地の付いていない単衣仕立てで、年間通してカジュアルに着られる便利な一枚です。ふっくらと厚みがある木綿の着物は秋冬に、薄手のものは春夏と、 季節で使い分けましょう。ただし、木綿の着物は、浴衣同様、カジュアルな格であるため、フォーマルなシーンではNGです。


季節の着物~柄


季節に合わせる着物は、素材だけでなく、季節にあった柄選びをすると、季節感を演出することができます。



春の着物にあわせたい柄…梅、桜、遠州椿、牡丹、蝶、ぼかし柄など

夏の着物にあわせたい柄…藤、紫陽花、菖蒲、あやめ、柳、とんぼ、若竹、金魚、波など

秋の着物にあわせたい柄…撫子、萩、桔梗、ススキ、紅葉、月見、落ち葉、唐草など

冬の着物にあわせたい柄…菊、まんじゅう菊、南天、松、冬景色、椿など

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